スネークスクイド

( イラスト / 川崎悟司 )
分類 軟体動物門・頭足綱・テラスクイド類・スネークスクイド科
生息年代 2億年後
生息地域 アフリカ(中央砂漠)
全長 50cm
陸上性のイカである テラスクイドの仲間の中でも、とても特異な
外見を持ったテラスクイド。まず肢が2本しかない。これは昔「触腕」
と呼ばれていた部位。その他8本の肢は消失した様に見えるが、
一本に同化しヘビの胴の様になっている。
胴と頭はそのヘビ肢にすっぽりと包み込まれており、外見上確認は難しい。
移動の際は、2本の腕で砂を欠きながら体をくねらせて移動している。
主に何でも食べ、時には社会性生物の巣で共生を図り、食料を頂戴する個体もある。
ところで、彼らがこんな荒地に住むようになったのは、ほんの数百年前らしい。
彼らは「水袋」なる器官をもっている。これは元々、手に入れたわずかな水分を
貯めておく為に発達させた物。多量の水を一度に貯め、必要に応じて体外に
出したり給水したり出来るのだ。社会性生物と共生している個体はここに
水を貯め、配給してまわる。
当初の内はこれを使って荒地で生き抜いていたのだが、後に地底洞窟がある事を知り、
そこに移り住む。しかし地底洞窟では食料の種類も限られ、数も多くない。
そこで食料探しは陸上で行う様になり、その際水分蒸発や敵から
身を守る為に体表に甲が出現したと見られる。
現在でも彼らの生活パターンは変わらない。昼間は地底洞窟で水を水袋一杯に貯め、
陸上へ出て餌を探す。夜になると地底洞窟の安全な岩の割れ目に入って
眠るという生活だ。

( 解説 / G・サイモン )

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