フクロウツボカズラ  (アシシジミ共生体)

(イラスト原案 / BOX  )
(イラスト / 川崎悟司  )
分類 二枚貝綱・リクシジミ目・アシシジミ科
双子葉植物綱・ウツボカズラ目・フクロウツボカズラ科
生息年代 2億年後
生息地域 北アメリカの湿地帯
全長 30〜40cm
貝であるシジミは水中を離れ、少しずつ陸で生活していくようになり、
アシシジミと進化していった、この過程で、動くのに邪魔な貝殻は
本来の防御役目を終わらせた。また、その時期、生物全体が巨大化の道
を突き進んでいたため、アシシジミは格好の餌となった。
それに対抗するアシシジミの進化は食虫植物であるウツボカズラとの
共生だった。
アシシジミは自分にウツボカズラを植え、『消化袋』に蓄えられた消化液
を貰い、本来水管であったところから噴出させ、天敵や獲物を殺した。
また、ウツボカズラは光合成で得た酸素を『酸素袋』にためアシシジミ
に分け与えた、そのおかげで、まだ肺呼吸を獲得していなかった
アシシジミも完全な陸上生活ができるようになった。
アシシジミは雌雄同体で、図中奥の赤い斑点は卵巣、手前の黒い斑点は
精巣である。生殖のとき、アシシジミは精巣から精管を伸ばし、
生殖相手のウツボカズラの『生育袋』に挿入し、精子を放出する、
それと同時に、卵巣から卵が『生育袋』にやって来て受精する。
『生育袋』の中は普通の水でそこで一定期間、幼生のアシシジミが
育てられる、養分は親の体液となる。
一定期間すぎると、フクロウツボカズラの種子が植え込まれてから外に出る。
手前の右の管(元水管)の先に口があり、そこで、右の管から出た消化液で
溶かした獲物を食べる。
アシシジミが幼年期のころ、ウツボカズラの養分は体液だけだが、
成長してからは主要な養分は、体液と精巣から出た精子となる。
両者は一体化し、文字どうり、切っても切れない関係である。

(解説 / BOX )

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