オーシャンツリー

( イラスト / 川崎悟司 )
分類 哺乳類・ハクジラ亜目・マッコウクジラ科
生息年代 5000万年後
生息地域 世界の外洋
全長 50m
マッコウクジラから進化した仲間。全身を共生性のフジツボに覆われていて、
一見すると巨大な岩塊が遊泳しているようにも見える。動きは極めてゆったり
としたものである。代謝も ナマケモノ並に低下しており、半ば変温動物に近い。
成獣は餌を食す事も無ければ呼吸の為に海面に顔を出す事も無く、共生する
フジツボより全ての酸素と養分を受け取っている。フジツボは体内に共生藻類を
住まわせており、酸素と養分は元々ここから供給されている。
祖先と同様、海面と海中を往復する生活を送っているが、彼等が深海に潜る理由は
ダイオウイカを求めているのではなく、海底に沈殿している栄養素を求めてである。
彼らは日中は海面近くで共生藻に光合成をしているが、夜間は深海で光合成に
必要な養分を回収するという生活を繰り返している。
これによって、オーシャンツリーはかつては青い砂漠と呼ばれた外洋に進出し、
海山等海底からの湧昇流がある場所に限られていた生物の生存域を
大きく拡大する事に成功した。
共生生物からの栄養分の供給に頼る生活となったことで、顎や消化器官
は退化しており、肺は深海と海面を往復する為の浮き袋に変化している。
パートナーのフジツボ以外にも全身に無数の寄生・共生生物が生息し、
その姿はさながら海を漂う巨木のごとしである。更に、それら寄生生物を食すため、
あるいはフジツボやオーシャンツリーが吐き出す排泄物を求めて周囲には
無数の魚や頭足類が群れている。魚やイカの格好の産卵場所ともなっている。
幼獣期の姿はまだクジラっぽさを残しており、滑らかな流線型の体で俊敏に
泳ぎ回るが、自ら餌を採る事は無く、共生するフジツボから十分に栄養を
供給されるようになるまでは親の母乳で育つ。
現在4種が確認されているが、各々温帯地方の寒流域・暖流域、熱帯域・極地の海に
それぞれ棲み分けていると思われる。極地のオーシャンツリーは、生息域が氷結
を初め白夜に入ると、毎年その海域を脱してより南(北)へと移動する行動が見られる。

( 解説 / もけ )

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