ゴビークロー

( イラスト / UME )
分類 オオヨロイエビ(節足動物門・甲殻綱・十脚目・テッポウエビ上科 ・キョウセイヨロイエビ科)
オオキバハゼ(硬骨魚綱・スズキ目・ハゼ科 ・キバハゼ属)
生息年代 2億年後
生息地域 海洋
全長 25cm
「ゴビークロー」とは「オオヨロイテッポウエビ」と「オオキバハゼ」が
共生した姿で、広く海底を歩き回る底性生活を送っています。
2種の祖先である「テッポウエビ」と「ダテハゼ」の共生は巣穴での
同居という形でしたが、テッポウエビがハゼの鎧になるという突然変異が起こり、
本種達のグループが現れました。
「オオヨロイテッポウエビ」は視力が弱く、目の良い「オオキバハゼ」に
視覚を依存しています。
「オオキバハゼ」はこの時代に残ったわずかな魚類の一種で
「オオヨロイテッポウエビ」の鎧に守られる事で生き延びてきました。
しかし、ほとんど自力で泳ぐ能力を失い、単独で生きる事はまず不可能です。
「オオキバハゼ」の鋭い歯はテッポウエビの天敵、頭足類から身を守るのに
好都合で生存率を伸ばしています。
「オオヨロイテッポウエビ」は祖先同様、太くなっている片方の侠脚で破裂音
を出すことができ、過去のテッポウエビと比べて桁違いに大きい本種の出す
破裂音は、とても大きな音で、パートナーのハゼが失神する事もあります。
高度に相利共生した「ゴビークロー」は2種共に同じ季節に同じ海域に集まり
産卵します。
「オオヨロイテッポウエビ」は卵を守るのがメスで、
「オオキバハゼ」は卵を守るのがオスであり、
「オオヨロイテッポウエビ」はオス、メスとも「オオキバハゼ」の卵を腹脚に
抱え保護するため、オスの「オオキバハゼ」をパートナーにしたメスの
「オオヨロイテッポウエビ」は腹脚に「オオキバハゼ」の卵と
「オオヨロイテッポウエビ」の卵を抱え込むことになります。

( 解説 / UME )




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